梃入れ
ゲルト・エンゲルスは梃子の入れ方を知らないようだ。
結局はっきりとした課題に対して明確な回答を出すことが出来ず、成すすべなく敗れてしまった。せめて引き分けていれば死中に活ありということで先に見出す要素もあっただろうが敗れたことで全てが瓦解。
ナビスコの敗戦も含めればチームの建て直しの猶予は十分あったはず。チャレンジングな仕掛けをしての上で敗れたのであればまだマシだったのにそれも無かった。
前回の書き込みで挙げた問題点に対しての回答は以下であった。
・高原とエジミウソンのコンビネーションは壊滅的でどちらか一方をベンチに落とさないと攻撃力の劣化は避けられない
→結局このコンビを継続。達也が欠場したのは確かに誤算であったが、永井を用いない理由は無かった。しかもエジミウソンが致命的に宜しくなく前半で替えるべきだったのに90分引っ張る不可解な采配。
・ポンテが戻ってきたことにより闘莉王の起用法を再考する必要がある(闘莉王を攻撃の推進役としていると過程した場合の話)
→これもボランチでの起用を継続。しかも相性が決定的に悪い啓太とのコンビ。しかも代表で抜けたことで周囲とのコンビネーションもままならず存在感は最後まで無かった。ボランチ起用が決定的に裏目となった。
・闘莉王がCBに戻るという事は必然的に阿部のポジションも変更する必要がある(つまりDFラインの再構築が必要)
→前述の通りボランチ起用継続により阿部をセンターに固定。しかし神通力は通じず。(セットプレーでのポジショニングと得点力は見事であったが)
・堤はCBとしての才は乏しく左SBとして特化させないと今後厳しくなってしまうことを露呈
→パフォーマンスが落ちたことを考慮してか、あるいは坪井を復活させるための施策なのかベンチ落ち。坪井のフィードに不満の声多数であったが昨日のような試合の場合、堤が乏しい1対1の力でどこまで柏の攻撃を抑えられたかは疑問。
・どうやら夏場の外国籍選手の補強は無い見込み(この時点で噂すら無く細貝・堤の台頭が補強論を減退させていることは確実)
→試合とは関係が無い話ですが、どうやら補強は無い(公の場で「来年の2月」が視野に入っているという話をしたあたりお茶を濁される公算が大きい)かなと。課題明白なのに決断力が乏しいのは社長・GM共に前任者と大きく異なる点。見えない課題にメスを入れろというのなら分かるが明らかに遅きに失している。
・好調を維持している梅崎と復帰するポンテの並存を検討する必要が出てきた
→3バックに固執したために梅崎がベンチ落ち。ポンテの試合勘を支えてかつ運動量でかき回せる素材の梅崎を下げてしまっては中盤の減退もやむなし。
ということで1つとしてポジティブな回答を出せなかったエンゲルス。試合もその通りマイナスになってしまったのはもっと悲しい(せめてどこかしらで素人の見立ての甘さを突くプロとしての意地を見せて欲しかった)。
システムもいじらず、名前で人を当てはめていって上手く行ったためしは無い。ギドもそうであった揃った瞬間にポカを犯す。この傾向は変わっていないと言うのがもっとショックであった。エンゲルスはやはり再建には適している(もっといえば混乱を収束させる短期的な采配には)が中・長期的な視野でもって組織を構築するのは適していないのではないか?その疑問に拍車がかかってしまった。
人材起用・組織の構築共に過渡期に入ったレッズを下降させずに次のステップに進ませるには今がチャンスと言える。いわば屈む時期であり組織をジャンプアップさせるために雌伏をする時期だと考える。
長いシーズンの最終結果を得てかつ先々に繋がるスタイルを手にするためには目先の数試合は先行投資(選手起用基準の変更)に使いチャレンジ(システム・戦術の梃入れ)をするべきである。トライ&エラーのエラーしか得られなくても、無策の敗戦よりは得るものも多いはずだし周囲の共感も得られるはずである。
個の復調に頼るしかない現状を少しでも改善させようという姿勢が見えてくればまだいいのだが今のところその気配はなさそうである。スタジアムの不満は恐らくそこにあるのではないだろうか?
次節はFC東京。レッズの最も苦手とするスタイルを前面に押し出してくるチームに無策で挑むのは丸腰で戦場に挑むのと同じである。エンゲルスは今一度所持品の再点検をするべきではないのだろうか?

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